北斗の拳(20)
地上最凶拳といわれる北斗琉拳の使い手シャチは、修羅の国の郡将カイゼルを倒し、リンを連れ出した。
それは、北斗琉拳の3人の羅将とケンシロウを闘わせるためだった。
第三の羅将ハンにリンを渡したシャチ。
そしてついに、ケンシロウがリンの前に現れる。
ケンシロウとハンの闘いが始まり、リンは修羅の国に伝わるラオウの伝説を知る。
それは、ラオウが修羅の国の救世主として上陸してくるという伝説だった。
そしてケンシロウもまた、修羅の国が北斗神拳の故郷であり、同時に自らの故郷であることを知る……。
激闘の末に羅将ハンを倒したケンシロウ。
そのころシャチは、第二の羅将ヒョウがケンシロウの実兄であることを知る。
北斗琉拳を三人の羅将に伝えた男ジュウケイは、幼いころに封じ込めたヒョウの記憶をよみがえらせるため、ヒョウの元へ現れる。
ふたりの闘いが始まり、ケンシロウとヒョウ、そして北斗神拳と北斗琉拳の因縁が明らかにされていく。
一方、第一の羅将カイオウはリンをさらい、ケンシロウとの対決を待ちわびていた。
リンを救うため、カイオウ打倒へと向かうケンシロウ。
だが魔闘気をまとったカイオウの技の前にケンシロウは瀕死に。
カイオウに殺されそうになるケンシロウを救ったのは、シャチとその父の赤鯱(アカシャチ)だった!シャチや赤鯱(アカシャチ)たちの活躍でカイオウの手から逃れたケンシロウ。
だが赤鯱は死に、ケンシロウは意識を失ったまま、シャチにかくまわれる。
羅将ヒョウは、訪れた街で、ボロとなって身を隠すシャチとケンシロウに出会う。
記憶を失ったままのヒョウの脳裏に、ケンシロウの面影が焼きつく。
そのころカイオウは、ヒョウの婚約者である妹のサヤカを殺してヒョウを怒らせ、北斗宗家の血を引くヒョウとケンシロウを闘わせようとたくらむ。
怒りのあまり魔闘気をまとったヒョウは、カイオウの謀略に乗り、ケンシロウと闘うことになる。
よみがえりつつある記憶と魔闘気の狭間で混乱するヒョウは、やがて北斗宗家の拳を繰り出す。
しかしその瞬間、シャチの拳がヒョウの胸を貫く――。
ケンシロウの封印を解く鍵がある泰聖殿に向かったシャチとレイア。
しかしそこにはカイオウがいた。
シャチの片手、片足をもぎとったカイオウだったが、己の拳で泰聖殿の地下に落ち、そこで女人像を見る。
愛に殉じようとするシャチの姿に、女人像は涙を流す。
シャチは息を吹き返し、カイオウはリンを連れて再び去った。
そこに到着したケンシロウは、女人像に隠された北斗宗家の封印を解き、リンの救出に向かう。
だがカイオウは秘孔「死還白(しかんはく)」を突いてリンの視力を奪い、目を開けた瞬間に見た者を愛するように仕掛ける。
そしてカイオウは、自分がラオウの実兄であることを告げるのだった……。
ケンシロウとカイオウの激闘が続くなか、記憶を取り戻したヒョウは、目を覚ました瞬間に目の前の人を愛してしまうという秘孔「死還白(しかんはく)」を突かれたリンの救出に向かう。
悪党どもにつかまり目を覚ましそうになったリンだったが、駆けつけたヒョウが助ける。
そのころ、ケンシロウはカイオウの左の額に北斗七星のあざを見る。
そしてケンシロウは、女人像に刻まれていた北斗宗家の悲話を明かした。
北斗神拳と北斗琉拳は、北斗宗家の血を受け継ぐ二人の姉妹から生まれた二人の男児シュケンとリュウオウの拳だったのだ! そしていま、カイオウを倒すため、ケンシロウの北斗神拳がうなった……。
「修羅の国」編、完結! そして時は過ぎ、ラオウの子リュウが登場!続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60006355